第Ⅰ章 フランスと日本 交流のはじめ
第Ⅱ章 二つの文化を比べてみると
第Ⅲ章 影響し合う二つの文化 接触から受容へ
第Ⅳ章 二つの文化 受容から融合へそしてその先へ
英語支配が浸透しつつある大学では第二外国語を必修から選択制にする学部が増えることにより,フランス語の履修者が減少した.しかし,大学が社会人に開いた公開講座や大学連携講座では,フランスに関心を抱き,フランスを知りたいと考えている受講生も多い.単発的学びではなく,系統的にそして深く学びたいという意欲あふれる受講生,フェイスブックのように愛好者が話し合える場を求めている人々もいた.
このことはフランス語やフランス文化を担当する大学教員にとって嬉しいことであり,社会人が複眼的思考を持つためにも,彼らのフランス文化への知的好奇心に応えたいという思いからもうれしかった.さらに,近世以降,日本文化と深く関わってきたフランス文化を,21世紀の視点から捉え直したい,現代感覚でテーマを立てて見直してみたいという私たちの思いも強く,これらの思いを実現できる環境を探し求めた…こうして2005年春,考えを同じくする私たち3名が中心となり,神戸の地にC.A.F.(Cercle Académique Français)を立ち上げ,その活動の一端として神戸国際会館に日仏文化講座を開いたのだった.
この講座は各学期6回,年18回の講座を実施.2014 年で早や10年を迎えた.この間,講師数は述べ190名,受講生は当初の予想を大きく上回り,延べ9000名を超えた. 歴史,政治,経済,法律,教育,芸術,文学,言語などから多面的に文化を捉える中で,フランスと他の国々との比較考察も試み,大学の講義ではなかなか取り上げることのない「倒錯の愛」,「ファム・ファタル」,「ピカレスクなヒーローたち」などもプログラムに組み入れた.
本書はこの10年の歩みのなかで講座を担当していただいた先生方にご執筆をいただき本にすることができた.学術論文ではなく,肩の凝らない,分かり易い内容と表現を執筆者にお願いした.
第Ⅰ章 フランスと日本 交流のはじめ
第Ⅱ章 二つの文化を比べてみると
第Ⅲ章 影響し合う二つの文化 接触から受容へ
第Ⅳ章 二つの文化 受容から融合へそしてその先へ
英語支配が浸透しつつある大学では第二外国語を必修から選択制にする学部が増えることにより,フランス語の履修者が減少した.しかし,大学が社会人に開いた公開講座や大学連携講座では,フランスに関心を抱き,フランスを知りたいと考えている受講生も多い.単発的学びではなく,系統的にそして深く学びたいという意欲あふれる受講生,フェイスブックのように愛好者が話し合える場を求めている人々もいた.
このことはフランス語やフランス文化を担当する大学教員にとって嬉しいことであり,社会人が複眼的思考を持つためにも,彼らのフランス文化への知的好奇心に応えたいという思いからもうれしかった.さらに,近世以降,日本文化と深く関わってきたフランス文化を,21世紀の視点から捉え直したい,現代感覚でテーマを立てて見直してみたいという私たちの思いも強く,これらの思いを実現できる環境を探し求めた…こうして2005年春,考えを同じくする私たち3名が中心となり,神戸の地にC.A.F.(Cercle Académique Français)を立ち上げ,その活動の一端として神戸国際会館に日仏文化講座を開いたのだった.
この講座は各学期6回,年18回の講座を実施.2014 年で早や10年を迎えた.この間,講師数は述べ190名,受講生は当初の予想を大きく上回り,延べ9000名を超えた. 歴史,政治,経済,法律,教育,芸術,文学,言語などから多面的に文化を捉える中で,フランスと他の国々との比較考察も試み,大学の講義ではなかなか取り上げることのない「倒錯の愛」,「ファム・ファタル」,「ピカレスクなヒーローたち」などもプログラムに組み入れた.
本書はこの10年の歩みのなかで講座を担当していただいた先生方にご執筆をいただき本にすることができた.学術論文ではなく,肩の凝らない,分かり易い内容と表現を執筆者にお願いした.